はじめての人には

単衣にガールズバーの魅力とは何かと尋ねられたら、 私は『素人臭さ』と答えるだろう。 キャバクラ、クラブ、などの他の水商売に比べ、悪く言えば腰かけ、 良く言えば染まっていない。 執拗な営業もなく、仲良くなれば何とかなるんじゃないか感が強く、 魅力のある原石の宝庫になりうる存在であると言えるだろう。 基本的には飲食店許可での稼働をしている店舗が多く、深夜も営業でき、 寝酒に一杯や、飲み足りない2軒目、3軒目での利用が主な需要となっている、 そういった意味ではヴィジュアル3割、ノリや会話が7割といったバランスが求められる。 可愛いだけではやっていけないという意味では水商売のセオリーを侵してはいないものと思われる。 大体、どこの店でもナンバーワンはヴィジュアルナンバーではないという事が、セオリーである。

ガールズバーにおいても普遍的に存在している。 素人故のゆきとどいてないスタイル、雑な接客が居心地の良さに繋がるという見解も多く耳にする 事例のひとつである。 キャバクラのように灰皿をすぐに交換し、グラスの水滴を逐一拭き取る、といったような 『できすぎた接客』をしない美学。 キャストをマネジメントする上でもそのような事例を引き合いに出し、 雑な方が売れる理論を推奨し、実践している。 顧客の生の声からも実証されていて、やはり『素人』の強みが1番リピートを左右している。 飲み系の遊びをやりつくした人でも楽しめる。そんな普遍的空間を作ることが店舗側の使命であると考える。 価格設定も学生でも年配の客層でも飲めるような価格帯で、なお且つ長く滞在すればするほど安く感じられる価格である。

短い滞在で満足度が低い場合に高く感じてしまうこともあるのではないだろうか。 歌舞伎町の安いキャバクラは3000円で飲めるような店舗もあり、 引き合いに出されてしまうと価格競争には勝利できない弱みもあると言える。 昨今、店舗数が激増してるので、価格競争よりも独自性、店舗のカラーを全面に出していくことが ガールズバー業界での勝ち残りを左右していく時代に突入したといえる。

そんな中で私が気になったのは千歳烏山のガールズバーのバイトである。
このアルバイト、仕事をしている素振りを見せずただキャッキャと楽しくおしゃべりをしているだけに見えるのである。
しかし、ふと灰皿を見ると新しいものになっていたり、おしぼりもいつの間にか新しいのになっていたりと、いつの間にか接客をしているのだ。
これは先の『できすぎた接客』を更に超越しており、ここまで出来ていると感銘すら覚えるものである。

こうした人材の優劣もガールズバーの生き残りを左右していくのではないだろうか。